ドイツに学ぶ働き方

海外居住経験も留学経験もない筆者が2018年から2019年にかけてドイツに海外転勤。その時学んだ違いを徒然なるままに。

エキスパートってなに

どもーdomoです!

今日は専門性について書きます。

 

ドイツでは大学の専攻と仕事内容が一致しています。私の経験上、してない人を見たことがないです。それが例えば設計だろうが人事だろうが法務だろうがマーケだろうが誰に聞いても大学の専攻と業務内容は一致しています。

英語で「I am in charge of ****」は日本語で「私は****を担当しています」という翻訳になるのですが、日本のそれと海外のそれは少し重さが異なります。In charge ofは責任があることも意味しているため、英語でこれを言った場合、このプロジェクトの○○に対して私が責任を負いますということを意味しています。

海外でこれを平気で口にできるのは、日本と違って専門性と業務が直結しているからだと思います。

 

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また専門性が変わる異動もなく、その代わり専門性を維持したままステップアップのために転職を選ぶ人が多々います。

 

日本にはいまだ一所懸命の文化が生きているので、同じところで新しいことに挑戦したくなった時に専門まで変えてしまうケースがままあると思います。

この場合、いろんな側面を考慮して仕事ができるジェネラリストにはなれると思いますが一つ(エンジニアならエンジニア)の専門に対して突き詰めたエキスパートではありません。

 

ドイツで仕事をしていたころ、会社を引っ張っているのは40台50台の平社員でした。彼らは長く深い経験を持ち、自分たちの仕事に誇りを持って管理職などには興味がありません。

何らかのタイミングで管理職になりたいかどうかを自分で選べるそうですが、管理職になると部下の就業時間や業務に対して責任を負わないといけないため、当然専門外の負荷が増えるため、それを選ばない社員も多くいます。

 

私は個人的に、一つの専門を突き詰めることが日本の産業全体にとっては良いと思っています。

ドイツでは自分の専門のことしか仕事をしません。

それは他の分野についてはそのエキスパートを信用しているからだとも思います。

それぞれのエキスパートが協力し合ったとき、何人ものジェネラリストよりもはるかに大きな仕事ができると思いませんか?

 

domo